さて、私がまだ東京にいた1993年前後に、彼女がマイケル・ジャクソンの豪邸を訪ねてインタビューしたという番組が大々的に宣伝されて、放送されました。それを私は見ました。マイケル・ジャクソンが唯一信頼しているインタビュアーとしてご指名でオプラを選んだと言ってました。 マイケルの死後、いまでこそ”This is it”で、彼がいかに努力家で才能があっって、いい人だったかというのが伝わって惜しまれていますが、この番組が放映された1993年あたりは、奇行の変な人という気味悪いようなレッテルがはられているころで、それが番組の作りにも全面にあらわれています。
とても美しい英語とおっしゃってくださったので、英語に関する笑い話をひとつ。日本の学校教育では、私たちって、英語というよりも米語を習うじゃないですか。で、オーストラリアはイギリスの管轄なので、ブリティッシュ英語が本流なんですね。シドニーに来たばかりのころ、アメリカンイングリッシュの発音をひっさげて、やってきた私は、いろんなところで、”You have an American accent.”(あなたはアメリカなまりがあるのね)と言われてね、もう、得意になっていたわけ。ああ、私の発音はみんなにほめられているって思ってさ。そしたらそのうち、それが実は、けなされているんだということがわかってねえ。大ショック!イギリス人(あるいはイギリス系であるオーストラリア人)は、アメリカンイングリッシュを死ぬほど嫌っている事がわかったんですよ。もちろん、そうではない寛容な人たちもいると思いますが、一般論としてね。私、もう大慌てで英語の発音をイギリス風になおしたわけ。tomatoは「トメイト」ではなくちゃんと「トマート」。I can’t 「アイ・キャント」を「アイ・カーント」ってね。必死でしたよ。おまけに、イギリス人と結婚したので、さらにそのトレーニングは強化され・・・。 というわけで、オーストラリアでは日本語なまりの英語をしゃべっている方が、アメリカなまりより、まだましなんだなという教訓でした。はい。