2010/11/09(火) 16:13 - シドニー在住 組 ランブル(外間)綾子 (女)
仕事から帰ってきたよ。
帰りがけに病院よって、専門医にも会ってきました。全て順調で、ひきつづき抗生物質をとるようにと(あと最低1年)言われて、血液検査もしてきました。ほっ。
さて、うえまゆうこさんの、「チャンネル反対にかえて」で思い出したことがあります。
我が家では、よくしゃべる母の口調を弟と私は小さい頃から自然と真似ることになったわけですが、そのひとつに「服を着ける」というのがありました。パジャマなんていうしゃれた言い方はせず、「ねまき」と呼んで、夜になると「ねまき着けなさい」と言われたもんです。それで、服を着けると当たり前のように使っていたら、あるとき、それを聞いてた子に「服を着る」だよとなおされました。それがいつだったのか誰に言われたのか覚えていないんだけど、カミナリに打たれたように愕然とし、恥ずかしくなったことをはっきりと覚えています。そのときから、意識して「服を着る」と言いなおしました。よく考えてみたら「装身具を身に着ける」という言い回しはあるので、きっと「身に」が省略されて服を着けるとうちの母は言っていたんでしょう。
そうだ、と思って「着ける」をググったら、それに合わせて圧倒的に多く出て来た言葉が「ブラジャー」でした。そうか、確かにブラジャーは着けるというんだな。ブラジャーをはめるという言い方をする人もどうやらいて、私の脳は「ちがうでしょう、はめるは指輪でしょう」と言い。指輪をはめるを検索したら、指輪を着けるという人もいて、ややこしいなあ。香水は着ける。帽子はかぶる。ズボンとスカートは履く。ガウンは羽織る。日本語はたいへんです。英語だったら、”WEAR”と”PUT ON”ですべて大丈夫です。香水着けるも”WEAR PERFUME”。
病院の待ち時間(2時間以上)に今読んでいるのが、村上龍の「うたうクジラ」(電子書籍)。近未来の日本が舞台です。読み始めたばかりだけれど、すでにその面白さにぐっときています。今日読んでたところに、「冗談ほどじゃないよ」というのが口癖の男が出てきます。近未来の日本では、総合精神安定剤というのを国民のほとんどが食べ物を通して取り入れます。 総合精神安定剤は普通の日本語を話すうちに自動的に感情が抑制されるように脳を作用しているんだということで。そのために温和な気質だけれど、だんだん鬱になる人が増えてくるという設定になっていて。それに対抗する人間が、総合精神安定剤が作用しないように、わざと日本語の助詞を変な風にかえてしゃべっているわけです。
「冗談じゃないよ」が「冗談ほどじゃないよ」となっているわけ。
「マジかよ」を「マジほどもかよ」としたのは私です。
みなさん、近未来起こるかもしれない政府の陰謀にそなえて、今から自己防衛のために、ぜひ「マジほどもかよ」を使ってください。しかし、小さい子供の前ではだめです。「日本語を、変になるあるよ」。